明治村 春爛漫


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春分の日が過ぎると一気に春が来ました。 「風ひかる」、春です。
春の明治村は、冬と違って 週末には人がたくさん繰り出し、さながら行楽地の様。(笑:行楽地!)

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早春は、「菊の世酒造」前の梅園が綺麗です。
小さな梅園ですが、紅白の梅が適度に植えられ、黒壁の酒蔵との対比もなかなか鮮やか。


和風瓦葺の蔵で、梁間9間(約16m)桁行18間(約33m)の立派な酒蔵で、
元々は愛知県の刈谷にあった菊の世廣瀬酒造の仕込み蔵で、昭和58年にここに移されました。
明治村の中の高台に位置しており、この立派な黒い建物は村の中でも目立つ存在なのです。

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梅の紅白はいろんな種類があるようで、一重の梅、八重の梅、白い梅、赤い梅…。
写真の紅八重の梅はなかなか豪華なものでした。
決して、桜に見劣りするものではありません。

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背後には、蒸気機関車の線路もあり、
汽笛と煙を上げながら走る汽車と鮮やかな梅との組み合わせもなかなかのものです。
毎年の行事となっていますが、なかなかうまく撮れません(笑)
でも、なにより、春は暖かい!
天気が良い日よりに、この村を歩くのは本当に気持ちが良い。

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驚いたことに、呉服座の裏に「カタクリ」の群落があります。
氷河期の生き残りのこの花、“スプリングフェラルメ(春の妖精)”の代表種です。

春を告げる一番花!

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北日本ではあちらこちらで見ることができますが、尾張地方では、あまりメジャーな花ではありません。
ユリ科の花らしく、下を向いてうつむき加減なこの花は、ピンク色の花と切れ長の花弁がとても愛らしい。
明治村とは関係なく咲いておりますが、もちろん、明治時代もありました。

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ただ、
この地球温暖化が進めば、この寒冷地を好む花は、いつまでこの明治村、尾張地方で見ることが出来るのか…。








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梅が終わると今度は本命の桜が咲き始めます。
正面玄関には立派な枝垂れ桜があり、大きな枝振りと華やかな桜は、きっと訪れる人の心を春へと誘ってくれます。






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正面玄関を右に行くと、「三重県尋常師範学校・蔵持小学校」があります。
明治21年小学校教師の養成を目的に建てられましたが、昭和3年に三重県名張市に売却・移築され、小学校となりました。
入口アーチと入母屋の破風に草花をモチーフにした縁飾りがあり、かわいい門構え。


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「金沢監獄中央看守所」です。
明治40年 木造桟瓦葺で外壁に洋風下見板を張ってあります。
屋根にのった櫓がおしゃれですが、監獄の見張り櫓です。
咲き始めの桜と監獄、なにやら妙な取り合わせ。



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桜が咲くころは桜まつりも開かれます。
満開の頃はたくさんの人がここでお茶を楽しむのでしょう。
その隣には、「学習院長 官舎」です。
明治42年 和館と洋館が繋ぎ合わせた形式になっています。

二胡の調べが響いていました。
弦が二つ、元はペルシャあたりの楽器で、東は中国へ、西はヨーロッパへ伝わりバイオリンになったそうな。
ボランティアのおじさんとしばし閑談、楽器の話、時折 春の曲や中国のお祝いの曲など弾いていただきました。
学習院と二胡・・・

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「名古屋衛戍病院」、明治11年建てらてました。 大変開放的な病院で、庭にはこんな花が植えられていたのでしょう。
今は桜、枝垂れ桜です。
 八重桜。
濃い紅色がとても印象的でした。
病院と庭と八重桜、これもまた良しです。




梅園がある「菊の世酒造」の近くに「聖ザビエル天主堂」があります。
明治23年にフランシスコ・ザビエルを記念して京都に造られた教会で、昭和48年にこの地に来ました。
入鹿池を望む見晴が良い高台に建っており、必ず立ち寄って中を覗きます。
この日は綺麗な白い花の飾り付けがしてありました。
結婚式があるのです。

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明治村の教会では、結婚式を挙げることができます。
純白のドレスの花嫁と白亜の教会!
教会の扉が開き、参列者の拍手の音と綺麗なステンドグラスが見えました。
なかなか幸せな風景ではありませんか!
祭壇の前で待つ新郎の笑みまで見えてきそうです。


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新しい門出・・・新しい人生を始める・・・
「風ひかる」この季節、なにか新しいことを始めるに、春にぴったりかもしれません。











平成25年3月23日<記>  平成26年3月8日<改> 出典:明治村のパンフレット/ガイド
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