立山連峰と紅葉を望む
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立山連峰を眺めに富山へ。紅葉を眺めに富山へ。 富山平野から立山は本当によく見える。
常願寺川の殿様林というところからの眺め。天気も良くて最高。真っ白な頂きが立山三山、一番右が雄山。女人禁制だった。女性は手前の来拝山から拝んだらしい。その山を歩く。
天気は快晴、標高が1000mを超えるともう落葉していたが、この雄山は900m。まだまだ紅葉が美しい。
コナラはすっかり枯葉色、でもバックの快晴の青空のお蔭でとても美しく見える。
黄葉する特徴的な葉は、クスノキ科クロモジ属のダンコウバイ。
先割れスプーンが太陽光に照らされて、レモン色となり・・・これまた青空に映える。
紅と黄。
赤いハウチワカエデと黄色はなんだろう、ブナだろうか。
せめぎ合う赤と黄色が混ざる辺りの色合いが実に美しい。
青空が、本当に美しい。 朝早く、まだ誰もいないこのお山をゆっくりと歩く。
山は火山岩で出来ている。そもそも立山は火山。
このお山は凝灰角礫岩というもの。
火山灰と岩石がまざって万年単位に固まった。
ごつごつして足場の代わりとなり、登りやすいこと(笑)
林道途中からのコースを選べば、山頂まで1時間ほどで到着。
山頂から東側は、待望の立山連峰がド〜ンと見える。
元々は、あの弥陀ヶ原の南側(写真では右側)には大きな山塊があり、浸食で喪失した。今でも山が崩れ続けている。
立山カルデラと呼ばれる。このカルデラが再び崩れれば常願寺川には半端ない量の土石流が発生して富山平野に流れ込むらしい。国家プロジェクトとして治山工事が続いている。
弥陀ヶ原はその火山の爆発で流れ出たマグマが流れて出来た溶岩大地。
カルデラの大きさや溶岩台地の巨大さをみるにつけ、この山の規模の大きさがわかる。その溶岩台地を急速に削っている巨大な滝、称名滝も見える。
富山平野から神々しく見えるこの山波。火山が造った特異な風景。冬には豪雪地帯となり、現代ですら人が近づけない。
身近に望めるだけに、信仰の山として霊山として崇められたことが容易に想像できる。
立山信仰では、立山三山には極楽浄土を麓の地獄谷には地獄を想像して、立山曼荼羅を描いた。そんな絵も人々に信仰の気持ちを起こさせ広まったのだろう。
前日は美女平への急坂を歩いた。浸食された溶岩台地の取っ掛かりへの最初の台地。立山への入口。
女人禁制の昔、立山を見ようと果敢に登ろうとした女性が神の怒りに触れて1本の杉に化かしたという。そんな伝説。
そんな事を思いながら、この尾根も歩いた。
多くの女性は、その手前の来拝山からこのお山を拝したことになる。
ここまで来るのも大変だったことだろう。この美しい景色をみて何を感じたか。極楽浄土とみたか、地獄に見えたか・・・
2022年11月6日[登山] 11月12日[記]
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