越前 苅安山【1,505m】
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ブナ林が美しいここ、苅安山(かりやすやま)加越山群にあり、白山の前衛山地の一角。2019年6月1日(土)。
福井から勝山まで中部縦貫道路が出来て、この山域も近くなった。
数年前に山域にある赤兎山を歩いた。途中まのアプローチは同じで、小原峠を右に行けば「兎」左に行けば今回の「苅安山」その先は「大長山」へ続く。
この日は、苅安山までで十分幸せな山歩き。 新緑が最高潮! 初夏の花が美しい!
新緑のブナ林といば、
「オオカメノキ」…レンプクソウ科ガマズミ属の落葉低木‐小高木。
大きな緑の葉っぱに、白いアジサイのような花
はらりと落ちるこの花弁が登山道で見かけて、上を見上げれば、太陽にこの葉っぱがキラキラして、初夏って感じ
大好きな景色だ。実は、秋の赤い実もかわいい。
このコース、小原峠までは渓流沿いを歩き、そこまでは初夏の花が咲き誇る。
初夏は湿り気のあるところに、美しい花が多いのか。
「エンレイソウ」
シュロウソウ科エンレイソウ属…葉が3個輪生、花は3数性で、茎頂に一つ付く。
まあ、一目見たら忘れない、独特の形状。
大きな三角形の葉っぱ、
この濃い紫の花。
「ミヤマカタバミ」
カタバミ科カタバミ属…長柄のある3小葉、花は白色で直径3〜4センチ
行きは朝梅雨に閉じていたか、下りではお日様をあびて、美しく開花
この紫色の筋がなんだか、妖艶な雰囲気で、でも全体は華憐、とても魅力的です
ベルギーのブナの森でも見つけて、感動したことが蘇る。
「マイズルソウ」=舞鶴草「リュウキンカ」=立金花
美しい名前の花々が足下を彩ります。
ああ、本当に美しい。
「サンカヨウ」
メギ科サンカヨウ属…
高さ60センチ、下の葉は大きく楯上、上の葉は広腎円形で幅30センチの組み合わせ
この変わった大中の葉っぱの組み合わせに、茎がニョキと出て2センチ程度の小さい白の6花弁の花を数個付ける
朝露にしっぽりと濡れて、白花弁が透明に透けて見えるその様は、本当にかわいく美しい。
野草の花の中で、この花が一番好きです。
若い頃、花はチラ見で綺麗だなぁという程度だったが、
「美しい」と感じるのは樹木や花に詳しくなったせいか、年を重ねるにしたがってか
ここには、そのサンカヨウが群生する場所があって、まさにサンカヨウロード!
朝のひんやりした空気の下、ブナの新緑と鳥のさえずりを聞きながら、この花を眺めれば
本当に幸せな気持ちになる。
家族に妻に、あの人にこの人に見せてあげたい。
一人で歩くにはもったいない、そう思わせるほどの感動ものの美しさ。
小原峠を越えると北に方角を変えて、尾根道となる。
ブナの巨木が目立つようになり、幹回りが2mのものもある。
向こう側には数年前に歩いて赤兎山が見える。もっこりした樹木はブナだろう。
晴れてきた、出発は7時半、まだ9時を過ぎたことろだ
尾根で太陽に当たるが、まだまだ爽やか。
ブナの新緑を揺らしながら吹いてくる「緑の風」
尾根には尾根の花、白いタムシバ、赤いヤマツツジ
足下にはイワナシ
あぁ
白山と別山が見える! まだ冠雪しているこの霊山が眼前に拝める! 今日は、もうここまで十分に幸せだ。
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