京都 大文字山火床〜33期会

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大文字山・・・正確には火床
33期会と名付けた高校ワンゲルのOB会、年に一度の仲間との邂逅。今年の目標はこのお山!?というかこのポイント。
登り口は銀閣寺横 標高100m、火床は330m、標高差は230m。普段はあまり歩かない仲間なので、この標高差は意外に苦しい。
登り始めはゆるやかな谷筋、、ほどなく尾根道に差し掛かり、それなりの斜面も歩く。
ただ、この季節は新緑が美しく、森に入れば風も爽やかで気持ちが良い。
意外に愚痴を言わず、新緑の山歩きを楽しむ仲間の姿を見るのもうれしい。
過去の邂逅では、伏見から清水の京都トレイル、吉田山と京都町歩き、山之辺の道と大きな標高差のない道ばかり、そういう意味では 初「山歩き」となる。
大文字山(火床)への山歩き

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下りは火床から法然院への直下ルートを選択した。
このお山、道が縦横無人に走っており、統一された道標も整備されていない。
三方へ分かれる分岐があった。“地図とコンパスで確認しよう”と誰となく当たり前のように言い出して頭を寄せ合う。
スマホでの登山アプリが主流の昨今、地図とコンパスという基本を徹底的に体で覚えている仲間の動きがうれしい。
アプリを使いこなせていないという見方もあるが(笑)
でもこれが、基本中の基本。そんな姿を思わず記録しようと写真を撮った。
これもまた、私にとっては懐かしい風景。

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法然院 自然観察の森
モチノキ科モチノミ属のナナミノキなる初見の樹木もあった。東海から九州の暖温帯に多いらしい。
もう一枚の巨木は、ヤマモモ。某大学の植物学の先生に横に立ってもらった。この木は暖温帯から亜熱帯まで自生する。尾張でも見る。
自然観察をしているガイドと20名ほどの団体さんにも遭遇した。麓には「法然院森のセンター」があった。
歴史ある神社や仏閣には裏に森が広がっていることがある。銀閣寺にも銀閣寺国有林があった。
鎮守の杜の植生は、その地の古くからの植生が残されていると学んだが、この法然院は巨木が多く、興味深い森。
時間があれば、この先生と歩いて自然観察をしたい。

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最終到達目標 火床 標高330m
大文字山の山頂はさらにこの東側を登っていく必要があるが、今回の最大の目的はこの展望。
真正面に見える山頂部が出っ張った山が愛宕山、嵐山の奥にある。
盆地真ん中に御所、その手前の細長い丘陵が吉田山
手前に火床の一部が見えて階段が続く写真、この会談は大文字の右裾払い、その先の山は洛西の山々
御所と吉田山の間には鴨川が流れ右(北)にいくと緑の線が二つに分かれる。三角デルタ。ここまで来ると分かる人にしかわからない(笑)
写真にはないが、更に北へ行くと、京都北山比叡山はまじかに見える。
懐かしの山々を眺めながら、(いつものように)話が尽きない。
この展望は最高!!!と想像以上の展望がうれしい。

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火床で参加者5名で記念撮影、残念ながら昨年山之辺の道で万葉集の解説をしてくれたB女史はご都合で不参加。
山の中、眼下に街を見下ろしながら、直線的に並ぶ5人・・・実にワンゲルらしい写真でうれしい。
前日には、このメンバーで京都市市役所近くの町家を利用したお店で食事会をやっている。
いつも楽しく会話しているが、今回は当時の先生の話で盛り上がった。
「日曜日は悲しい」と言った現代国語のH先生、厳しい体罰で良く立たされた数学のN先生、学生の糾弾で止めてしまった英語のF先生、「鎖骨なんてすぐに折れる」と行ったことを妙に覚えている体育のN先生・・・
話題は尽きない。
もちろん、我々が一番お世話になった S先生はいつも話題の中心。この歳になってS先生と山歩きが出来ればどんなに有意義なんだろうと改めて思う。
新しいメンバーを物色する議論もした。某総合商社にいったS氏、某大学の理学部教授のK氏、某生保にいったM氏など、それぞれのルートで当たってみようと盛り上がる。
大学の友人は学ぶ学問が同じなのでその後も似たような道を歩むが、高校の友人はそれぞれ違う世界に分散するので、知らない世界の話も聞けて実に楽しい。

火床から法然院、極楽寺真如堂、聖護院門跡を訪ねて、神宮丸太町駅まで歩いた。結構な距離になった。なんだかなんだで歩くのは嫌いじゃないんだな。
昼飯は四条河原町にある「東華菜館」という1929年に出来た老舗の北京料理のお店で、それも鴨川納涼床のテラス席。
鴨川の風に吹かれながら、昼間からビールとおいしい中華と仲間との会話が心地よい。
食後に古いアメリカ製エレベーターに載せていただき屋上へ。歩いた大文字山が緑とスダジイの金色の花に輝いていた。
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2025年5月11日[登山日] 5月16日[記]

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