1849m 烏帽子岳 撤退
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中央高速を恵那山トンネルを抜けると、伊那谷に入る。
東に南アルプスと前衛の山波、まじかの西に中央アルプスとその前衛山々が迫ってくて、最高の山岳風景を展開させる。
松川辺りで左に大きく見えるのが「烏帽子岳」
その手前に「小八郎岳」があって、昨年夏に歩いた。その時に次ぎは烏帽子岳を歩こうと決めていた。
山頂まで4時間、往復7時間は私にはちょっと長丁場だったが、早起きして、朝の7時には登山口に到着。
登山口は1100m、下界は酷暑だが、この辺りの朝はすがすがしい。
お日様がウリハダカエデなど落葉樹にあたって緑に輝いている。
やはり、なかなか良い登山道、秋は美しかろう。
思わず深呼吸すると、出来立ての酸素が肺に入ってくる。
この辺りは、針葉樹と落葉広葉樹の混合林、濃い緑の黄緑が混ざって緑のバリエーションが多い。
標高1400m辺り、小八郎岳の盛り上がりを巻いて、南側にトラバースする道をとると、「清水坂」に出会う。
朝の谷あいでもあり、野鳥のさえずりが美しい。思わず動画で鳥のさえずりを収録。
遠くに「イカル」の声も聞こえ、しばし斜面で聞き入る。
実にさわやか。
標高1600mまで来ると亜高山の雰囲気が漂い、ますます良い感じ
植林はカラマツが多い。幹の太さや高さが似通うので分かりやすい。斜面反対側は自然林。
夏の落葉樹は緑がどれも美しいが、ここは「コミネカエデ」の緑の3重奏が眩しい。
冷温帯に自生するカエデ属で、中央の裂葉の先が尾状に伸びる姿が可愛い。
秋は美しいだろう。
標高が更に上がると深山の雰囲気が更に漂う。
ダケカンバやブナのぶっとい幹が目を引く。
急斜面にはダケカンバ、ちょっと緩やかな場所にはブナ(と言ってもブナは1本しか気が付かなかったが)。
何年この地に生きて来たかと想像するだけで、林業の手が入らないエリアを自覚する。
セキナギというエリアに入ってきたか
やせ尾根、特に登山道の左側の切れ落ちが凄い。
道が細くなり、ロープを頼りに歩く。
ちょっと手前に尾根から山頂付近を望める場所がある。烏帽子岳は眼前のはすだが、烏帽子が雲で見えなかった。
さて、どうしたものか、1849mピーク。
確かにこの辺りまで約2時間40分、時間で9時40分。時間はある。あと1時間40分で山頂、標高差は300m強。
疲れてはいるが、がんばれば行けないこともない。
山頂からの景色は見たい!(でも曇っている)vs ピークを踏んで達成感を味わいたい・・・の戦い(笑)
今日はなぜか、登山者と出会わない、親子二人ずれ、ご夫婦二人ずれに途中で抜かれたがそれだけ。後続の気配もない。
1時間以上は誰にも出会っていない。
そんな寂寥感も手伝ってか、山頂を断念して、下山した。
下り「小八郎岳」の山頂を踏んだ。笹原でヘメキマダラヒガゲに見つめられ。山頂で蝶々と蜻蛉がメスを求めて乱舞。麓で空飛ぶバッタにまた来いよと言われた(笑)
2024年8月11日[登山日]
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