瓢(ふくべ)ヶ岳 粥川ルート

美濃の奥山、山伏が駆け巡った高賀三山の一つ。1163m。
2007年1月19日(金)。快晴。
妖怪退治に始まる高賀信仰発祥の山。
旅の修行僧・仏師である円空が生まれ修行した場所。
私は結構、この円空さんの仏様(円空仏)が好きです。
円空はなにを思い、この樹林と巨岩の谷で修行したのか、なんてことも考えならが登っておりました。
地元の人に聞くとこの季節に登る人はあまりいない。
途中、ふみ跡のない雪道で断念しかかりましたが、天気は快晴、山頂からの景色は最高でした。
予想通り、人っ子一人会いませんでしたが。

瓢ヶ岳全貌
東海北陸自動車道から瓢ヶ岳と高賀山を望む。
ここは奥美濃、南飛騨に近い。
山また山の山の中。
登山口
円空街道を通り、宮奥林道(相当荒れている)を数Km進むと登山道。
2〜3台止めることができる。
他に車がいないということはこのルートには人がいない。
途中には円空にまつわる場所が散在していた。
左俣(谷)を超えて尾根道へ
二次林、三次林を通り、左俣の谷沿いを進む。
やっぱり植林の道はあじけない。
雪はまばらだ、この調子なら山頂まで行けそう。
ウサギの後追い
だんだん雪深くなってきた。
ふみ跡がないぶん、自分でルートファインディングせねば。
ふと足元をみるとウサギの足跡が。
よく見るとウサギの足跡は登山道沿いにあることに気がつく。
天の導きか!ウサギの足跡を追う。
やっぱりウサギも走りやすい登山道を選ぶのだろうか。
 
新登山道発見
1時間ほどほぼったところで、新登山道発見。
2005年に造れれたようです。
いままで2万5千分の一の地図を見てきたが、この道は乗っていない。
新もの好きの私は迷わず、舵を左(新道)に切る。
岩とツララ
よく考えたら、この新登山道は山の北側斜面を登ることになる。
太陽が基本的にはあたらない為、一面の雪景色。
きれいだが、登山者のふみ後も無い。
渓流沿いの岩には寒々しくツララが!
雪と氷の山に登りにきたわけでなないのだが・・・。
円空さんは冬もこんなところで修行したのだろうか。
迷ってか!?
道がわからない。
地図上での自分の位置はわかっている。
だいぶ雪が深いし、冬山装備はもっていない。
ウサギの足跡もなくなった。
そう標高の高い山でもないので、思案のしどころだが。
あと400mの登りだ。
ときどきぶすぶす雪にはまりながら、山頂を目指す。
なんとか山頂
なんとか山頂に到着した。
雪と格闘しながら、登ったので予想時間の倍を要してしまった。
山頂にはだれもいない。
白山・乗鞍・御岳・中央アルプスがよく見える。
やっぱり雪をかぶった高山は神々しい。
気温は低いが、太陽が当たっているのであったかい。
さあお湯をわかしてラーメンでも食べようかと思いきや、ガスを忘れる失態。
前日夜遅くまで仕事で、頭が朦朧とした中で準備したせいか!
非常食で餓えをしのぐ。
スケッチブックで初めて山を書いてみるがまだまだ。
円空と円空仏

麓には「円空ふるさと館」があります。
管理人に「よく登ったな!」関心されました。
きっとなにを好き好んでと思われたに違いない。
円空仏の微笑みに癒されながら、帰途に着きました。

▲←トップへ