木曾山脈と伊那谷
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伊那谷、いつも信州へ向かう途上、中央道を北へ走ると西に木曾山脈、はるか東に赤石山脈を望みながら走ることができる…とても明るい谷で、走っていても楽しい!
先日、出張で名古屋―仙台を飛行機で飛び、木曾山脈や伊那谷を横切りました。
そんな処を空から眺めるのは、やはり心躍るものです。山座同定も楽しい!!
でも、約8,000m 上空からでは離れすぎていて、迫力がありません。
この木曾山脈の豪快な景色を眺めることができる場所、陣馬形山はその中でも指折りに大好きな場所なんです。
南アルプスの前衛山地、伊那山地の真ん中に位置してあります。標高にして約1500m。
ここから見る 木曽山脈(通称 中央アルプス)と眼下の伊那谷の見晴は、まさに「絶景」です。
中央アルプスは北(右)の経ヶ岳から恵那山(左)あたりまでの約60kmの大山脈ですが、それが眼の前に迫るような大迫力で見ることができます。
残雪残るシーズン、天気が良い日にここに立つと、この大迫力!
その大迫力は、こんな写真では表現できません。
標高1500mの山頂から伊那谷の底500mまで一気に下がり、そこから2500mを駆け上がり、標高3000mまでが一望の下!
この大山脈は、交通の側面からみると非常な障害物でした。
正面には空木岳が堂々とそびえ、その横には「木曽殿越」と呼ばれるコルがあります。
はるか1000年以上前の平安時代、木曽義仲が越えたと言われる鞍部です。
北側には「権衛兵峠」があります。
江戸時代、木曽に住んでいた古畑権衛兵さんが、コメを運ぶために作った峠だそうです。
伊那と奈良井宿を結びました。
南側の端には、「大平峠」、江戸時代中期に飯田藩が伊那と馬籠宿を開通させました。
どの峠もなみたいていの努力では、出来なかったでしょう。道は必要だから出来ます。
今は、大平峠の南には恵那山トンネルがあり、権衛兵峠には最近 権衛兵トンネルが開通しました。
今も昔も、人は同じ道を選びます。
2027にもなれば、大平峠の南側に“リニア新幹線”が開通します!
A:木曾谷ルート、B:伊那谷ルート、C:南アルプス貫通ルートがありましたが、結局はCルートのようです。
今も昔もルート取りの悩みは同じ。
南アルプルを貫き!?、伊那谷の南の飯田と恵那山の西側の中津川に駅ができます。
この山を越えるに、昔は人の足で何日もかかりましたが、車で時間単位となり、リニアでは分単位!?で山越えが出来る時代に突入するのです。
何時の時代も悠然と構えるこの大山脈、人は智慧と工夫でこの山を越えてきます。
2013年4月6日【記】
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