「静けさの森」

空と雲と山歩き>森歩き>「静けさの森」〜大阪・関西万博く

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何気ない森の風景
広さ2.3ヘクタール、約1500本の樹木がある森
アラカシ、イロハモミジ、エゴノキ、クヌギ、コナラ、ヤブツバキなど
季節は4月中旬、新緑と春の花が咲き始め。
森は華やかな季節を迎えつつある。

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実はこの森は、大阪・関西万博のど真ん中にある「人工の森」!
ランドスケープデザイナー・忽那裕樹(くつな・ひろき)氏さんが、「大阪・関西万博のテーマ『いのち輝く未来社会のデザイン』というテーマに合わせて作った。
周辺のパビリオンより、少し盛り土をして、樹木が育てば 周囲の建物は見えなくなり、静かに森の中にいるという設定になっている。
コンピューターシュミレーションを駆使して、約1500本の樹木を配置したそうだ。
“いのち”を支えるテクノロジーと対照的な、森や空、水といった自然を感じて、静かに“いのち”と対話しながら大切な人と時間を過ごす場所になれば」
と話されている(画像と発言は読売オンラインニュース)

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森の中央には池があり、この万博が大阪湾の瀬戸内に面していることから、瀬戸内海をイメージしている
歩道は歩きやすく、土ではないが、きっと最新式の浸透性のある舗装をしているのだろう、とても歩きやすい。
樹木も良く見れば、枝ぶりが整っていない。
自然な“自然環境”で育った来た然としている。
ネットをみるとそんな樹木を全開の万博公園を含めて、周辺の公園から集めてきた・・・
それが冒頭の「何気ない森」に見える理由だと分かる。

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新緑で森が緑になりつつ、アオダモ、アベマキ(かクヌギ)、ドウダンツツジなど樹木の花が咲き始めていた。
新緑から葉っぱは成長し、光合成が盛んとなり、樹木が成長していく。
この春、この森に入ると、違う緑の世界となり心が落ち着く。実にうまく森づくりが出来ていると感心した。
夏には狙った通り、周囲の雑踏の雑音を遮り、「静けさの森」となるだろう。
花が咲き、実がなり、種子が出来き・・・新しい子孫へと続く。
秋になれば落葉となり・・・そして冬の間に来春の準備を始める。

人工的とはいえ、森は植樹した限りは成長していく。半年後に万博は終わるが、この森はどうなるのだろう。
明治神宮の森は百年計画で森を作ったらしい。
この森は、人工島の夢洲に盛り土を作って出来ている。人口島に緻密なシュミレーションに基づいて作った森、人口の森が将来どんな成長をするのかぜひ知りたい。
これからの「森づくり」を考える良いテーマになるに違いない。

2025年4月18日[訪問日] 4月28日[記]

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