森の造り方

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2018年6月17日(日)名古屋環境大学との連携した森林インストラクター愛知のイベントが戸田川でありました。
森の成り立ちと13種類の樹木を学びます。

森の成り立ち、若齢林→成熟林→老齢林となり百年単位で森は変化していきます。
この戸田川の林は人口ではあるが約20年目、高木が成長して互いに競争が開始されている段階とういうことになります。

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写真の通り、戸田川周辺というか名古屋から西側の濃尾平野は海抜が低く、この地もほぼゼロメートル地帯。
この緑地は東の大高緑地や東山公園のような公園を西側にも造ろうというこで、名古屋市が計画的につくった人工の公園と森。

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そういう意味では、これからどんな森にしていくかの構想が必要です。
若年段階に入り、ほっておくとこの地の優先種であるタブノキなど照葉樹林と思われ、ブナやニレなどの落葉樹は淘汰されていくと想定されます。
確かに、カツラなど寒冷地の沢沿いにある樹木なども弱弱しかった。
ここを管理しているボランティア団体の方々も、この森の将来を悩んでいるそうです。
どんな森にするか・・・自然に任せるか、ブナやニレの森にするか・・・
いずれにせよ、名古屋市民のために人工的に作った森です。 
"皆が喜ぶ森"とは? 人工的に管理して作る壮大な森の構想・・・試行錯誤は続く。

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さて、樹木は13種類
アベマキ、イヌビワ、タブノキ、スダジイ、ケヤキ、アラカシ、コナラ、ムクノキ、エノキ、トベラ、マテバシイ、カツラ、コウゾ
基本は植物に興味を持っている方々なので、説明もマニアックです。
アベマキは芸能人の名前の略称ではありません(笑)
葉っぱをみて、実を食べて、どんなところに自生しているか、どうやって生きていくのかなど結構詳しく説明します。
私はサポート役で、まだまだ未熟者ですので、たいへん勉強になりました。
マニアックな一例がこの写真、左はクスノキ科のタブノキ・右がブナ科のマテバシイです。
見た目はほとんど同じです。

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葉っぱの裏で見分けます
マテバシイの方が、葉脈がくっきりと膨らんでおり、触ると一触瞭然なのです。
写真でも斜めにとると影がくっきり!
だからどうしてと言うなかれ(笑) 
昔は樹木は生活に密接だったので、見分け方を知ることは生死にかかわるほど重要だったのだ。
今の時代はマニアックではあるが・・・

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どの樹木も特徴があって知れば知るほど、おもしろいわけだが、ここではお気に入りを一つ

ケヤキです。日本の代表的広葉樹! 街路樹でよく見かけます。
まずは、樹形が美しい…扇状にそれにそびえるその姿は公園で独立して植えても絵になる。
広葉樹としては有数の大木になり、樹高は15〜30mにもなる。
安土桃山時代から社寺の重要な建築材として徴用され、木目が美しく磨くと光沢がです。
現在は高価となり、なかなか庶民の住宅には使えなくなっている(泣)
なによりおすすめは、葉っぱの形状です。 
鋸歯(ぎざぎざ)がカーブを描き全体の形が美しい!!!!
こんな美しい葉っぱはなかなかありません。 お時間或る時にぜひご覧あれ。

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戸田川の隣接した公園に、親子ずれが楽しく遊べるスペースがあります。
遊具あり、水遊び場あり、売店あり、芝生あり、大道芸あり…きっと楽しいことでしょう。

ほんとうにたくさんの人であふれています。

こんな親子が、休んでいる木陰、それがケヤキですよ!

「このケヤキ、やっぱり綺麗な葉っぱだね〜」「そうだね〜」
と普通に会話できるほど、樹木が認知され、自然や樹木に親しめるような世界を作るのが私の夢でもあります。
まだまだ道のりは遠いですが、そんなことを思った一日でした。

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