明治神宮の森
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2017年11月25日(土)、明治神宮の森を歩く
参道は本殿に向かった砂利道で、熱心な参詣者や観光客がたくさん歩いている。
一歩、道をそれれば、そこは静寂の森。
とても東京のど真ん中にあるとは思えない、豊かな森。
1915 年(大正4年)に、植物学者をはじめ有識者が集まって、壮大な実験が始まった。
この土地、関東ローム層とこの気候風土から最適な樹木なにか、百年後には自然遷移を予想してどんな森になっていくのか…
全国から植樹する木を奉納したいと献木が集まり、当初種類は在来種等を含め365種だったが、東京の気候にそぐわない種類もあり、現在では234種類、だそうだ。
当時の総理大臣 大隈重信からは「東照宮のような立派な杉を植えて参道を造れ」との意見もあったが、学者達は従わず、ここの気候風土にあったシイとカシの幼樹とした。
百年たった今、東京ドーム15個分の杜は、まるで自然林のように大きく豊かに成長し、とても人工的に造ったとは思えない、見事な森になった。
そして、またコナラなどシイ類のが芽生え、次の世代へと森は続く。
あと、百年たてば、どんな森へ遷移が進むのか
森の深化ももたらすのか
平成25年には、日本新発見の昆虫(ジングウウスマルヒメバチ)のほかほか、数多くの絶滅危惧種や、都会には珍しい生物がいることが判明。
森を知ること、学ぶことは、永続的な人と自然の共存に繋がる。
先人が始めたこの永続的で壮大な実験は、この先百年も万年も続く。