板根は音が鳴る〜魅惑のゲスト

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二等三角点
みろくの森・弥勒山山頂、この石柱に見入るゲストがいた
作図目的で三角測量をする時に設置する石柱。国土地理院という名称と二等三角点という漢字が刻印されている
この三角点をを初めてみたのか、実に興味深げに眺めるゲスト
国土地理院はお仕事で関係のあるとのことだが、なんて書いてあるのか丹念に確認している
いままで多くのゲストをこのお山にご案内してきたが、しげしげと観察なさっている・・・この石にこんなに興味を示すゲストは初めて
カウチサーフィンというグローバルなコミュニティプラットフォームを使って、多くの方と交流をなさっているらしい

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常緑樹はEverGreen、落葉樹は?
植物には常緑樹と落葉樹がある、英語ではEverGreeeで間違いないか、落葉樹は不明だったのでNotEverGreenと仮称で会話する
イヌシデは落葉樹だが、「なぜ落葉するのでしょう?」・・・というクイズ
「寒くなるから」と即答したゲストがいた ドイツ人のゲスト
「この石は丸いけど、この山の中で丸い石があるのはどういることでしょう?」・・・というクイズにも即答している
クイズというは、質問が簡単になるほど、回答のバリエーションが多くなる、答えの選択肢も多くなる
一方で、その答えにはその方の物の見方や考え方が如実の現れる
もともと小学生様に作成したのだが、そのことに改めて気が付いた

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晩秋のコガネムシ
自然探究路を歩いて、森やトチノキについて話していた時だったか
このゲストが、発見したコガネムシを興味深げに眺めている
これはコガネムシ、寿命は一年なので、間もなく命も終わるかもね・・・と言いたかったが、英語能力不足でうまく伝えられず
でも、昆虫を見つける視点とそれを拾って眺める眼線がおもしろい
違う場面で、ツブラジイを集めているおじ様にこれは食べれるんだよと聞くやいなや、すぐにそれを割って食べる行動力
お話を伺うと、御父上は森に関わる仕事をしていたらしい
子供の頃から森や自然に親しんでいたこと、本人は「摩擦」の研究者で名古屋の大学で研究している研究者であること
なるほど、その目線と行動力はそんなベースがあるのか
自分の知らない世界で生きている人との会話をすると、目がキラキラする自分が分かる(笑)

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ソヨゴの赤い実
実に森歩きを楽しんでくれるゲストだった
雲一つない快晴、なんど「気持ちいいね〜」とお二人で口ずさんでいたことか
「この木はなんですか?」これも何度も何度も聞かれた
「この木はモチノキ科のソヨゴで、尾根沿いなどに自生するんですよ。赤い小さい実は鳥に見つけてもらうために赤なんですね、赤が見えるから」と話せば
「うちの庭にもソヨゴがあるが、なぜ実を付けないのかな?」と追加の質問となる
なんでも疑問に思った事はすぐに聞いてくれるて、会話が弾む
「紅葉は一日の寒暖差が大きいと鮮やかになるのは何故ですか?」と即答できないよなご質問もいただき・・・うれしい
自宅に帰って即調べて、それなりの回答をさせていただく
本当はその場で反応しなければ、ゲストの記憶には(おそらく)残らないので、まだまだ修行が足りない
凄く鍛えられる
そんなゲストがうれしい

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板根は音がなる!?
ツブラジイの根が踏ん張っている、こんな状態を「板根」という
なぜ踏ん張っているのか、根っこはどうしてこんな板状になるのかを説明していた
ゲストが軽く足先で根っこをコツコツすると「音」がする
それも、根の厚みか太さによって音か変化した・・・まるで音階ように
“驚いた"
音が鳴ること、それも木琴のような音が!  もっと驚いたのは、その根っこをコツコツしてみようと思うゲストの発想
あまりの音の良さにゲストに動画を撮るのでコツコツしてくださいとお願いをしたのがこれ
「シュールな動画ですね」とのコメント・・・あきれられたのかも知れれない・・・ごめんなさい

いつも歩いている散歩道のようなこのコースも、一つ視点を変えると、知らない世界が開けてくる
自身が育った来た環境と違う世界で生きている人との会話、自分とは視点の違う方との会話は、自分の知らない新しい扉を開けてくれる
ゲストにも「今日は満喫できました。たくさんの知らない植物の事を教えていただいて、自分の小さな引き出しを増やせた気がします」
「長年見分けがつかなかった樹木の判別ができるようになりました」と楽しんでいただいた様子。
「案内人さんがなぜ森が好きなのか分かりました〜良い森の案内人になりそうですね」とも言っていだだき、これはこれで“こそばゆい”
一期一会をかみしめる

2025年11月22日と23日 [案内日]  2025年11月29日[記]

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