「私も能登を応援します2」
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能登地震から1年8ケ月 隆起地形を学ぶ
2月に初めて奥能登を訪問、能登の成立ちや地震規模を学び、山崩れ現場を見た。8月に再訪、隆起現場での地震規模と自然の驚異に再び愕然とする。
町野川河口 2m隆起
輪島市から北上、白米千枚田を超えた町野川河口。国土地理院の2020年(震災前)と2024年(震災後)の衛星画像を比較する。
旧河口の先端に立って、動画も撮った。20mは砂浜が広がっているだろうか・・・
突堤の先の砂浜を川が自由に蛇行して海にそそぐ。突堤先の尾根は山崩れが多数あることが分かる。
白米千枚田 2m弱隆起
輪島 白米千枚田。国土地理院の2020年(震災前)と2024年(震災後)の衛星画像を比較する。
能登半島の有名な千枚田。ここも海面が隆起している棚田も崩れただろうが、一部が復活している。秋の穂が実っていた。能登のお米を買おう。
写真は千枚田を下り、海岸に出る。右側の波ケシブロックが見える。
地質年代は新生代 新第三期 中新世後期ランギアンキ期〜トートニアン期 珪質泥岩。能登は地層年代が古い。
鹿磯(しかそ)海岸 4m隆起
輪島の南、鹿磯。2020年(震災前)と2024年(震災後)の衛星画像を比較する。
この辺りは、今回の隆起が最大規模になった処で約4mと言われてる。隆起した岩場も元の海岸線から20〜30mはあるだろうか?!
大きな礫岩の間には既に陸生植物や汽水域の植物が入り込んで成長している。
地質年代は新生代 新第三期 中新世後期バーディガリアンン期〜ランギアンキ期 海成・非海成混合層・礫岩。千枚田辺りより更に古い。
天領 黒島 4m隆起
更に南へ、江戸時代は天領だった黒島。2020年(震災前)と2024年(震災後)の衛星画像を比較する。
比較すれば一目瞭然で、黒島港全体が隆起して、港が陸化している。驚きの風景に出会う。
黒島は北前船が出入りした港で、船主及び船員の居住地として江戸後期から明治中期まで全盛を極めた町。今は海は隆起し、街は地震で往年の面影もなく・・・悲しい。
地質は 新生代 第四紀 後期更新世前期 段丘堆積物、年代は12万年前から1万年前・・・
天領 黒島は海成段丘に立つ
この辺りは海成段丘は発達している。黒島も旧海岸から一段上がったエリアの街の中心がある。その奥にも山が見えるがあれも段丘の様だ。
段丘は古い能登半島の地質の中でも新しい!?時代にあり、数万年から数千年の一度の地震で隆起した段丘がこの辺りの地形を形成する。
「能登半島の地形は地震がつくってきた(by東北大学災害科学国際研究所HP)」という研究もあるほど・・・マクロ視点ではそうかもしれないと改めて思う。
2025年9月1日のニュースで能登半島で被災した港は93、本復旧したのは3港! に過ぎない。
まだまだ「やるぞ!能登半島 私も応援します」
2025年8月30−31日[滞在] 9月6日[記]
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