神宮の森
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■特別な森、特別な場所■
神宮の森を歩いた。
「神宮の森」とは、伊勢神宮の森。 伊勢神宮の正式名称は「神宮」。
たくさんの人が訪れる。
古代より皇室、朝廷との結びつきが強く、2000年以上の歴史がある。
中世は武士、近世は特に江戸時代は庶民の集団参詣が流行。60年毎のお蔭詣、数百万人が全国から押し寄せた。
令和の今でも、たくさんの人が訪れる。
〇〇神社の〇〇地区という先導旗をもった団体さんもたくさん。
そんな、特別な場所
神域に入ると、重厚な歴史がそうさせるのか、神聖な空気が張り詰める。
整然と整備された参道、巨木、うっそうとした森
参道を歩くと、神宮杉やクスノキをはじめ、樹齢数百年という巨木を目にする。
樹齢は400年〜900年らしい。
平清盛が平清盛が天皇勅使として参拝した際に、冠にあたった枝を切り取らせたという楠が今も残る。
最盛期が1160年前後(平安時代末期)の頃として、約860年前か
そんな歴史もあるこの神宮の森
神宮の森の面積は、5,500ha、これは東京都世田谷区の面積とほぼ同じ。
宮域林は、半分が天然林を占め、スギ、モミ等の針葉樹に加え、
カシ、シイ、タブノキ、クスノキ、ヤブツバキ、サカキ等の常緑広葉樹が混交している。
残念ながら、神域なので、森の深くは歩くことが出来ない。
有名な「式年遷宮」は第62回目が2013年に行われたが、大昔は、この宮域林から必要な用材が賄なっていたようだ。
ここ数百年!?は木曽などからヒノキを調達している。
そういえば、木曽の赤沢自然休養林を歩いていると「ご神木」を切った切り株があった。
昭和60年か、1985年のもの。
江戸時代に尾張藩が「ヒノキ一本首一つ」と保護をしていた理由に、伊勢神宮へのご神木の保護があったのかも。
伊勢神宮は、再びこの山からご用材がいただけるよう、大正時代に200年後を見据えた計画を立てたそう。
200年というのは、主力用材となる直径60cmのヒノキが育つのに必要な年月、
先の式年遷宮では全体の20%をこの域内から調達出来た。なんと、鎌倉時代以来の700年振りの出来事だそうだ。
欧州に居た時に、よく歩いた森は、森を伐採しすぎた反省から、100年計画で整備計画を立案していると聞いて驚いた。
この森は既に大正時代から200年計画!!があるとは。
さすがお伊勢さん
日本もまだまだすてたものではない。
2020年1月19日 参詣
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