菅山寺の森【560m】

空と雲と山歩き>山歩き>菅山寺の森


最近は森歩きが私の中で流行っています。2017年5月14日、湖北の森を歩きました。
お目当ては、巨大ケヤキ。 
菅山寺というお寺の山門に鎮座してます。 幹周6m、高さ20m。

画像


奈良時代、孝謙天皇の勅を受けた照檀上人が開山、平安前期に菅原道真が宇多天皇の勅使として入山、3院49坊を建てて大箕山菅山寺と改名しました。
 

画像


森の入り口。野鳥のさえずりが豊かです。
古刹ですが、明治以前は、社領として長らく保護されてきたのでしょう
周辺は立派な森となっております。
ここは琵琶湖の北(湖北)、日本海気候と太平洋気候のはざまで、
落葉樹と針葉樹が混合する森です。

画像


新緑と鳥の囀りのプロムナード、やはりこの季節は気持ち良い。

シャガの群落がありました。相当大規模です。 
でも、ひっそりとした大群落。
 

画像


シャガ(アヤメ科アヤメ属)の群落
森林周辺の木陰などの、やや湿ったところに群生
山や森の谷筋にひっそりと咲いているイメージがあるのですが、ここには相当規模の群落があちらこちらで見ることができます。



画像


でも、
今回のお目当てのケヤキは、いわゆる巨木です。
菅原道真が44歳の時にお手植えされたという伝承があります。
本当だとすると、道真44歳が西暦889年、そうするとケヤキ樹齢は1128年となります。

 

画像



ここまで誰にも会いませんでした。
3院49坊を構えた大寺の面影はなく。 訪れる人も少ないのでしょう。
奈良時代から平安、鎌倉と大きな勢力を保ち、江戸時代には芝の増上寺に経典を譲ったとの歴史。 
明治以降は住職はおらず、今はひっそりとした古刹です。
画像
画像 画像

画像


このケヤキは、1000年余をここで過ごし、寺の栄枯盛衰を見守ってきた…
日本に巨木は多々あれど、巨木ですが幹回りも樹高はトップ10には及びません。

が、
岩塊のような無骨なその様は、山門に“阿吽の呼吸で控える仁王像”のよう。
  大迫力で、圧倒的で、
でも、ひっそりと寂しげで・・・こころ震わせる大感動の巨木でした。


 

現在地:空と雲と山歩き>山歩き>菅山寺の森