フェルトベルク

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■2009年7月19日(日)-20日(月)、家族が先行して日本へ一時帰国をし独り身なので、休日を利用して「黒い森」に足を伸ばしました。
事実上 ヨーロッパで初めて(笑)、ピークハントをして来ました。
ドイツ南西部、ドイツ最大の森林地帯である「黒い森(シュバルツバルト)」と呼ばれる地域の最高峰です。
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「黒い森」、南北は約200Km、当東西20〜60Kmに及ぶこの森は、森というより“山地”です。 “黒”の由縁は、モミの木が密集しており、雰囲気が暗いところからきているようです。
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紀元70年頃、ガリアに向け進軍しているローマ人がなずけたそうな。そういわれればちょっと暗い黒い。 森には、湖が点在しています。 ウオーキング大好きドイツ人が造ったトレッキングコースが縦横無人にあり、総延長23000kmに及ぶとか!! その広大な森の中、どうしてもピークハントをしてくて、最高峰であるフェルトベルクに行くことにしました。
距離にしてブラッセルの自宅から約550km、到底日帰りは無理なので、黒い森のリゾート地であるティティゼ湖に宿を取りました。
安い宿の割りに、部屋は清潔で、窓からの“黒い森”の眺めは最高です。
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このティティゼー湖は、黒い森の真っ只中にあり、標高約1000m、最大の天然湖です。
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村はリゾートっぽく、なんでこんなに人がいるのかと思うほどです。 お土産ものやラストランが軒を連ねます。 きっと避暑がてらトレッキングなどゆくりとする場所なのだろう。
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フェルトベルクも遠くに望めます。
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選んだコースは麓の登山口(といっても標高1300mもある)から、森を巻き、山頂へ抜けるコースです。 標高差200m!(多少アップダウンで累積標高800m?)、距離にて約9Kmです。 冬はスキー場となる登山口に車を止め、森を巻きながらあの丘に登ります。 山頂はその奥で、ここからは見えません。また朝8時、ほとんど人はおらず、リフトも動いていません。
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森へ突入します。 ドイツトウヒやモミは木肌がやや濃く、枝が横に張り出すので、確かに“暗〜く”見えるかもしれしれません。
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モミは昔からあるようですが、最近は植林が盛んで、植林の方が多いと聞きます。 南側(進行方向の左側)が開け、草地が谷に広がっていました。 夏ということもあり、花の絨毯が流れるように谷底へ続きます。
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ぐるぐる森を巡ります。 リンドウ科ゲンチアナ・ルテア、太い茎を持ち天に向うように咲く。1000m〜2400mに咲く保護植物。 まさに、天にも届きそうな勢いです。この後、たくさん見ました。
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一つ目のピークのゼーブックへ出ました。ここまではリフトでこれますが、まだ動いていないので、誰もいません。 天気はあまりよくないのですが、時おりお日様が顔をだし、なんとか天気は持ちそうです。 360度の展望で、特にこの北側(つまり黒い森方面)はなんとか明るい。 久々の大展望でちょっと感動しました。眼下に山々を見下ろすなんて、今年の金華山以来(笑)です
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ここにはでっかい、ケルン(とうよりコンクリートで固めたオブジェ)が堂々とそびえております。 たぶん10m以上はある。コースには道標も完備されていますが、多すぎでどこを見ればよいのやら。
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ここからの山頂部は高原状のたいへんさわやかなトレッキングです。最初の写真の山頂目掛けます。
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知らない花がぞくぞくと、う〜ん。またまだ修行が足りません。
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左)どこかで見たことある黄色い大振りの花。右)アルパインムーンデイジー?微妙に違う。中央の渦巻きが綺麗。
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まだまだ知っていそうで知らない花が続きます。
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左)ヤナギラン:日本と違い平地でも結構みかける 右)先ほどのロツス・アルピヌス、日がたつとオレンジ色になる
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左)わからない 右)ナデシコ科シレネ・ブルガリス:スイスで見た!なつかしい。
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サクラソウでしょうね。
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この山頂部の両側は谷になっており、横にひろ〜い稜線(高原)を歩いている感じです。
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さて、山頂に到着です。フェルトベルク!1493m! 電波等があったりして人工物が多くあまり(車山??)雰囲気はよくないですが、山頂です。ピークです!方位版や三角点?のようなものがあったりして、山頂っぽい。 天気が良ければドイツアルプスやスイスアルプスも遠くに望むことができるようです。
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下りはちょっと違う道をとりました。 大学生の団体、中年夫婦、家族ずれ、じつに様々の人達が登ってきます。 小学校の団体さんもいました。もちろん先生がついており、トウヒの葉っぱを触ってなにやらじっくり解説しています。 小さい頃からそんな教育を受けていれば、自然に対する接し方も身につくことでしょう。 森林浴発祥の地、ワンゲルやケルンなどドイツ語の登山用語も多く、ここドイツはやはりハイキングやトレッキング天国なんだと感心するしだいでした。
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