寧比曽(ねびそ)岳

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梅雨の末期、梅雨前線は北陸から東北へ、北は雨、西の鈴鹿はヒルが怖い、南は暑い・・・東だ
東の奥三河の奥三河の寧比曽岳(1121m)へ、尾根沿いルートで涼しいらしい。
三河の山はなぜか未踏の山が多い、
ここは三河高原の最高峰で展望もよく、近年開発された!?ルートらしく約1時間で山頂に立てる人気のルート。

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登山口、植林が進んでいる。スギとヒノキ。
枝打ちなど管理はされているので明るい。
隣の谷から野鳥(イカルやヤマガラ)の美しいさえずりを聞きながら歩ける。
下層には「シロモジ」が群生。クスノキ科クロモジ属の樹木で九州から東海までの太平洋側温帯に自生する。
登山道沿いは広く山頂付近まで見かけたが、高度を上げると暖温帯から冷温帯になってくるので数が少なくなる。
落葉広葉樹なので、秋の黄葉は美しいかろう。

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葉っぱの切れ目がかわいい。
この丸っこい抉れ形状は特徴的なので、一度見ると忘れない。
属名の「クロモジ」は、香りがよく高級材に使われる。高級楊枝が典型例。
シロモジは香りはあるらしいが、クロモジほどではないのであまり使われない。
この可愛い実はクスノキにそっくり。クロモジもアブラチャンもダンコウバイもこんな実。

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道は尾根道なので、雨が降っても保水力がすくない。
よって貧栄養になりがちで、それでも生きていけるマツなどが優勢になる。
大きな松がたくさん育っている。相当年月が経っているに違いない。
何十年もたつと、尾根筋とはいえ、土壌が整ってくると他の樹木が育ち始める。
写真は左側のマツと右側の広葉樹との覇権争いに見える。
いつかマツが淘汰される時代が来るのだろうか・・・上を見上げながら、そんなことを考える。

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自然林は大きな樹木が目立った。
バラ目ニレ科ケヤキ属ケヤキ・・・大きくなる落葉広葉樹
大きくなるスピードが速いらしい。
近所の街路樹でもよく見かけるが、下手な剪定をすると樹形が不細工になっているのを見るのは悲しいが、
自然に自生する元気なケヤキは見ていてたくましい!
マツ科モミ属モミ・・・中間温帯に多い、唯一暖温帯にも自生する。
葉っぱが固くて先っぽが二股に分かれて触ると痛いので、見分けやすい

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カエデ属も以外み見かけた。
大木になっているのは「オオモミジ」ムクロジ目ムクロジ科カエデ属、立派に育って・・・
葉っぱが大きく見えた。
木は発見できなかったが、「イタヤカエデ」「オニイタヤ」も落ち葉を見つけた。
鋸歯がないのでそうだろう。
両方とも冷温帯に自生する。
谷から吹き上げる風が涼しいのも、この種のカエデ属が自生する理由の一つかも。
植林地帯が多いが、残された自然林は豊かだ。
秋は意外に黄色や赤で楽しめる山歩きが出来るかもしれない。

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山頂は1121mで、山頂に近づくほどに冷温帯に近づき、植生が変わるのが面白い。
「クマシデ」ブナ目カバノキ科クマシデ属、本州から九州の主に冷温帯に自生
クマシデの仲間は、細長い果穂が特徴で、クマシデはぶっとくてたくましい。よって「クマ」の名前が付く。
中にゴマ粒状のタネがある。

「サラサドウダン」ツツジ目ツツジ科ドウダンツツジ属、北海道西部から九州の冷温帯・亜高山帯に自生。
ドウダンツツジかなと初見で思ったら、実のなり方がベニドウダンかこの種に限られそうなので、葉っぱからササラソウダンかな・・・

一般的なこのお山の“売り”は短時間で山頂に立てて大展望を楽しめること。
山頂はちょっとした広場になっていて東屋や展望ベンチがある。
東側は、南アルプス、運が良ければ富士山も頭をのぞかせる。
南側は奥三河の山並み
西側(写真)は猿投や三河尾張の平野を眺めることができる。この日は曇りがちで遠くまで見渡せなかったが気持ち良い。
思い付きで、ヒルのシーズン、尾根道の山で短時間で展望を楽しもうという安直な気持ちで選んだ山だったが、
樹木の遷移、樹木数などマニアック(笑)も含めて想定外に楽しめる山だった。

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クマシデの葉っぱに、瑠璃(るり)色の蝶々がいたのだが、うまく撮れず・・・シジミチョウの一種か・・・美しかった。
2023年7月15日[登山日]  16日[記]

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