鈴鹿 国見岳【1,172m】〜仲間と歩くのも楽し

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2020年11月14日(土)、「山の会」というシンプルな名前の"山の会"の仲間と鈴鹿山地を歩く。
目指すは、御在所岳の一つとなりの山、「国見岳」
スタートは麓の湯の山温泉、紅葉真っ盛り! 
裏道登山道を通って三滝川沿いを遡って、国見峠に至り、北側のピーク「国見岳」を目指す。

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登り始めはまだ、黄葉が残っている。
縦写真は尾根筋に多いタカノツメ(ウコギ科)、澄んだ黄色が美しい
三出複葉で黄色になるので見分けは簡単。タラの芽の仲間なので春の新芽が美味しい〜。
落ち葉は発酵した化学成分によって、キャラメルの匂いがすることがあるが、カツラほどにない。が、時折拾っては匂ってみると、秋を感じることが出来る。
渓谷沿いで日に当たる紅葉もまだまだ美しい。

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ほどなく、森の中に「炭焼き窯」の跡を発見。
看板もなにもない・・・
1960年代に石油が燃料に変るまでは、木材が人の営みのエネルギー源だった。
小さな燃料は柴刈(樹木の枝)や炭が主力。里山は生産地だった。鈴鹿周辺にも炭焼き窯や小屋がたくさんあったことだろう。
名もなき人の営みを思いしばし佇む・・・話がそれている・・・

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この山は花崗岩で出来ている。遥か昔(後期白亜紀〜6500万年前)、マグマが地中でゆっくりと固まった岩。ゆっくりと固まったので結晶が大きくて、白っぽい岩。
日本列島が出来た頃(1100万年前)か?・・・その後のプレートの圧力で隆起で地表に出て来たか・・・
結晶が大きいので、温度変化や風雨に長〜〜い年月風雨に晒されると、結晶がばらばらになり崩れやすい。
そんな大岩が川沿いにゴロゴロ。この川に限らず、これが、鈴鹿南部の山の特徴。
写真は「砂防堰堤」の「透過型」というらしい。土石流や流木を食い止める砂防堤は何度もみたが、透過型は初めて見た! 「初物」はなんでもうれしい!
この下を通り抜けたが、見上げるほどに多い! 一本の鉄柱というかパイプは30cmは超える太さか!? 大岩を確かに食い止めていた。

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このコースで見たかったのは、「藤内壁」というロッククライマーの聖地。
小休止した藤内小屋には、ロッククライマーが数人いた。登攀する岩の名前やコース、教室の案内が掲示されていて、違う世界が垣間見れた。
小屋を超えて、ほどなく「兎の耳岩」と呼ばれる岩があって、実際にクライムしている。

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藤内壁の取り付き手前の分岐には「クライマー以外立入禁止」の看板。
この分岐を左に行くと、登山者ではないロッククライマーの世界がある。
登山道からも藤内壁は遠目に見ることができるが、予想以上の大迫力。赤や青の点点が見えて、それが人であることが分かり、岸壁の大きさに気が付く。
この大岩壁は、関東の三ッ峠、 六甲のロックガーデンとともに「日本三大岩場」としてロッククライミングの練習グランドになっているそうだ。(ByWikipedea)
垂直にそそり立つ300mの絶壁、水平方向に何百mあるだろう・・・一枚岩ではなく、幾つもの岩筋がそそり立っている感じ。
ロッククライマーでもあるブログ友が、たまにアップするが、その高度感が恐ろしい。

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岸壁を左に見ながら、傾斜がきつくなってくるが、
癒しは黄葉。特に目立ったのが シロモジ(クスノキ科クロモジ属)・・・渓谷沿いにそって群落をつくっていた。
これだけ個体数が多いのは初めてみたかもしれない。やはり、これも「初物」でうれしい(笑)
クロモジ属、クロモジは高級楊枝の「黒文字」、枝が緑でしばしば黒い模様が入る。シロモジはそれに比して白っぽいので「シロモジ」という。
葉っぱが3裂して、切れ込みの基部に丸い隙間がある、その葉っぱが快晴の下で眩しい。

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ゆっくり歩いて、国見岳に到着。国見岳と御在所岳の間の峠…山の上下…この峠はなだらかで広い、総勢7名での昼食。
ミルを持参の方がいて、コーヒーを淹れていただく。 普段はインスタントコーヒーなので、これが殊の外おいしい!
途中の登山道でも美し景色に感動することを仲間と共有すると、さらにその感動が倍倍になっていくようで楽しい。
食事時も一人で食べるのも良いが、仲間と話しながら過ごす時間も良いものだ。 その時間を共有して話すことで脳内で「楽しい」「感動する」が増幅するに違いない。
峠でまったりして、そこから山頂までは15分。花崗岩の大岩の上に立つと360度の大展望。この感動も仲間で共有すればまた感動が倍倍 (笑)
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この山、一つ隣の静かな山、は面白い! 仲間との山歩きも楽し! 
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2020年11月20日<記>

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