春日井三山 みろく山【437m】

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■2011年1月9日、日本へ戻り、最初の山は?そうだ!やはり、まずは、なつかし、裏山を歩こう!
裏山といっても、そうバカにしたものでなく、りっぱな里山です。愛知高原国定公園の一角でもあります。
道樹山、大谷山、弥勒山【437m】の三山です。 我が町、春日井の三山と呼ばれています。別名、愛岐三山。
この三山を縦走して、内々峠(うつつ峠)に至る標高差337m、距離5kmの山歩きです。東海自然歩道でもあります。      
山を降りた後、バスがなく、徒歩で自宅まで帰ったので総計15kmは歩きましたが(笑)
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春日井は名古屋のベッドタウンですが、この山はその春日井の背後にあり、濃尾平野を見下ろす絶好の位置にあります。 まずは、麓の秋葉神社へ。 麓にこんな神社があるのも、まこと日本の里山です。
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鎮守の森には竹藪がありました。久々に見たな〜。竹! このしなりがいいだな。欧州にないんだな。
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登山道は、細野というキャンプ場から入ります。ボーイスカウトの活動を横目に登り始めます。 こういう自然と触れ合う活動は良いです。ずーっと続けてほしいものです。
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まずは尾根道を歩き、道樹山へ。 途中にたくさんの慰霊碑があります。 江戸時代、「x x 講」が華やかなころ、このあたりも行者様が修業をなさっていたのでしょう。 信仰の山であります。
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石碑の横には、東屋が。「三日月堂」ぼろぼろですが、昔は人が使っていたんだろうな〜。 ♪ぼろは着てても 心は錦♪ か。(古!)
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40分ほどで、山頂です。 途中、中高年の方3組と家族連れにで会いました。 こんな低山であるにもかかわらず、みなさんちゃんとした山歩きの装備であることに驚きました。3年前は街と同じかっこうの人も見かけた気がしますが。
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ここより、3kmは三山の山頂を繋ぎ稜線を歩きます。 このあたりは、温帯の常緑広葉樹帯に属するのでシイやカシ、ツバキ科のサカキなどが目につきます。 欧州だろうが、日本だろうが、静かな山を鳥のさえずりを聞きながら歩くのは気持ちの良いものです。
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大谷山に到着、西側の展望が開けます。
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軽いアップダウンが続き、400段あまりの階段が弥勒山への最後の難所です。 花崗岩の露出しており、ちょっと興味が湧きますが、久方ぶりの急坂で息が上がり、みている余裕がありません。
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弥勒山です。 春日井の最高峰 437m。
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みろく菩薩が祭られております。
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展望台もあり、整備された山頂です。 常連さんもおおいようで、新年のあいさつをされている方や毎週登ってきている方もいるようです。市民の憩いの場なんですね。やっぱり、みんなちゃんとした装備です。  やはり、中高年の登山ブームは続いているのでしょう。 近場は訓練の場なのでしょう。 私は山頂からの景色が大好きです。 ベルギーにこんなピークがあればきっとしゃっちゅう来ていたでしょう。 西側は、尾張富士やその麓に入鹿池と明治村です。 天気が良ければ伊吹山、養老・鈴鹿山地が見えます。
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北西には、美濃の山々が見えます。 幾重に重なる景色は山国日本を感じます。 ここは尾張平野と美濃の山山との境です。これより北は山ばかり。 こちらも天気が良ければ白山も望めるのです。
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北は御岳、北東には恵那山や中央アルプスが望めるのですが、今日は駄目でした。 南側は濃尾平野を見下ろすことができます。 名古屋のビル群も、天気がよければ伊勢湾まで望めます。
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ここから内々峠まではなだらかな下りです。 歩いてきた道は、東海自然歩道で、きっちりと整備されています。 山火事注意とか、このあたりは滑るので注意しましょうとか、立派な看板がやたらあります。これはやりすぎだろうという感じがしました。
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内々峠(うつつ峠)に到着しました。 ここには内々神社があります。 日本武尊が東方平定の岐路、美濃と尾張の境界であるこの峠にさしかかります。 そこで妻の“宮づ姫”が駿河で死亡したとの訃報を聞きます。「ああ現(うつつ)哉」と嘆き、この地で鎮魂したという由緒正しき神社であります。
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彫刻は見事です。左甚五郎の作とか。 江戸後期は白木への細部彫刻が全盛期だったようです。
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裏の回遊式庭園も、なかなか味わい深い。
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神社の横には、すみれ塚なる俳句を読む東屋もあります。尾張の俳人の横井也有がよく訪れたらしい。
「山路来て なにやら ゆかし すみれ草」(松尾芭蕉)
「鹿啼くや 山に うつふく 人心」(也有)
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今は、この街道は寂れ、車もほとんど通りません。 でも横を国道19号線が山を貫き、尾張と美濃を結んでいます。 古代も現代も、時間を超えて重要な通り道なのです。 どこを歩いてもなにかの歴史があり、それぞれに物語がある。あらゆる時代の物語はそれぞれ味わい深く。 やはり、日本の里山はやはりおもしろい。 これからも、物語と共にしっかり歩こうと思うのです。
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