中ア前衛 傘山【1,542m】

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長野県飯島町 傘山
有名処の登山地図には載っていない地元に愛される山。空木岳の前衛。
先日、風越山に登った時に聞いた。南アルプスがぜ〜〜んぶ見えると。
標高は1,542m、南側からアプローチする最短コースを選らぶ。標高差は500m、2時間ほど。
林道が続く・・・

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長い林道を歩くと、第一展望台から傘山が見えた!
カラマツ林に覆われて、良い感じ。
左に見える冠雪の山は中央アルプス。

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なんといっても、このコースの良いのは中央アルプスを眺めながら歩けること。
この季節、暖冬とは言え、雪もたっぷり。
右端が空木岳、ということは右に続く尾根が池山尾根か、
中央が南駒ヶ岳、真っ白だ。
そして越百山か・・・いつか歩きたいなあ。
なんて、幸せな想像をしながら歩く。

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林道が終われば自然林の登山道に入る。
標高は1500m辺りなので、落葉樹・・・意外に好きな冬枯れの中、
ツガなどの巨木もあって思わず見上げて、幹をどんどんと叩いたりする。
カラマツが多い。 落葉針葉樹、細かい針状の落葉が登山道を覆う。
林の間からは、アルプスが見え隠れ、
ヤマガラが綺麗なさえずりでメスを探している。
静かな山。

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山頂! 1,542m。 中央アルプスが本当に目の前。さすが、前衛。
右側の真っ白な山が空木岳、2,864m
木曽駒ヶ岳からこの空木岳までの縦走をするが夢の一つ。
左に越百山までど〜んと見える。
特にかっちょいい部分をアップで撮った。 写真の左は田切岳というらしい、2,730m
この吊り尾根もなかなか魅力的で美しい!
高山の雪山をこんなに近くで見る機会は少ない。すごく美しい。
その白さに引き込まれる感じ、
雪山に魅了されるクライマーの気持ちがちょっと分かったような気がする。

さて、お目当ての東側、
伊那谷を挟んで、南アルプスがぜ〜〜〜〜〜んぶ見える・・・
見えてます! 肉眼では! ちょっと霞んでね・・・
写真では上手く見えない。優美な仙丈ケ岳、かっこいい塩見岳も霞んでいるが、美しい。
500万年前に隆起して陸地となり、天竜川が流れ始め、
200万年前に南アルプスが隆起をはじめ、今も隆起を続けている。
氷河期や間氷期を何度も経て、山が削られ険しくなり、雪や雨が、川となり深い谷を造り、田切を造り、今がある。
看板に「南アルプスの連山と美しいい伊那谷をお楽しみください」と自慢の言葉。
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ずいぶん長い時間、まったりと一人でこの贅沢が風景を眺めた。
地元の方が来られて、ひとしきり展望について語り合う。
「11月末ぐらいが、空気が澄んた青空と南アルプスの冠雪しての、本当に絶景だね」とキラキラと無垢な瞳で語るおじさん
先日の風越山の女性二人組といい、やっぱり、山歩きをする人の目は美しい。
その季節に展望だけを目的に、絶景を眺めにこうと心に決めた。

2020年3月21日<記>

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