紀伊長島 姫越山【503m】

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「戦乱の昔、落ち延びてきた姫君と老武者が峠にさしかかり、動けなかった姫君の為に水を汲みにいった武士が戻ってみると姫君はこときれていた。もやはこれまでと、老武士も後を追った」
ここは、三重県の南部の伊勢の南西、もう和歌山は近い、温暖な地です。
山の名前を、この由来から「姫越山(ひめごやま)」といいます。 
2018年1月6日(日)、日本海側は天気が悪い。

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木曽義仲の娘か…戦国時代の北畠氏の姫様か、逃げてきたのは、
伊勢か京京か…何れにせよ、間には紀伊半島の山また山を越えてこなくてはことに到達できない。
そんな物語がこの山にはある。

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道は尾根道を歩きます。 植生が特徴的。

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「樹形は、ごつごつしていて、樹皮には独特の縦方向のひび割れが出る。
 葉は倒卵形で長さ3〜6cm、やや表側に盛り上がっており、周辺には鋸歯がある。
また、葉はやや厚くて硬く、表面には強い照りがある。
雌雄同株。堅果(どんぐり)は長さ2cm前後で楕円形、色は褐色。 材は緻密で極めて硬い。
比重が大きく、水に入れると沈む。」…Byウイキ

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山道はほぼ、この木の群落を歩きます。  ウバメガシ・・・ブナ科コナラ属  トベラやユズリハとともに海岸林の代表格、和歌山の県木。  備長炭はこれから作ります!! 尾張でも、見かけはしますが、ここまで続くと 樹が備長炭に見えてきます (笑)

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「ひだまり山行に向いている、他の山と違って冬季に登るが良い」by分県登山地図
そういうことで、遠路 ここまで飛ばしてきましたが、 曇りで北風が吹き 雪がちらほら流れてきます(泣)
往復誰にも会いませんでした。 まったくの、一人山行。こんなことは初めて。

山頂近くには、爺塚と姫塚がありました。 悲話を思いつつ、思わず手を合わせます。

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山頂は南側が開けていて、リアス式海岸と太平洋を水平線まで 眺めることが出来る。
お湯を沸かして、日清の定番カップヌードルを食べる・・・あぁ ここで食べるとなんて美味しいんだろう!!
一人だったので、結構 長い時間、ひたすら海を太平洋を眺めていました。 
はるか昔、力尽きた姫君もこの海を眺めたに違いない。 無念だと思ったか、はたまた大海原は美しいと思ったか。

眼下の浜は芦浜といって、原発の候補地だったらしい、住民運動で廃案となったようだ。
今でも中部電力の私有地。 姫君といい、原発といい、時代の流れにこの地も関係しているわけだ。
さて、今年はいくつ歩くことができるだろう。
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