キンデルダイク

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■冬の晴間、2008年1月25日(日)今日はオランダのキンデルダイクの風車群の中を歩きました。
オランダ名物の風車を、19基もの風車を見ることができるのがキンデルダイクです。
シーズンオフ真っ只中! 
ほとんど観光客のいない、この世界遺産の中を、オニギリ片手に、2時間ほどの運河沿い散策です
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オランダには19世紀は約9000基の風車があったそうです。 今オランダに現存するのは約900基のみ。 風車はもともと、12世紀ごろ中近東で粉引きにしてパンを造ることからはじまり、ヨーロッパに広まったようですが、オランダは国土が海面より低い場所が多く(これも中学で習ったなあ)、排水用の水車も発達したようです。 このキンデルダイクは18世紀前半の風車が19基も残り、湿原と運河と伴にオランダらしい風景が広がる場所です。
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風車といっても、高さは4〜5階建のものもあり、意外に大きなその姿に驚かされます。 ドンキホーテが怪物?に見間違うもの、なんとかくわからないでもありません。
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維持管理が大変なのでしょう、今でも住居を兼ねてりる風車もあり、生活感ただよう風車がたくさんあります。 移動用の船や小屋、風車前にはバイクがあったりして、まだまだ現役です。
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1つ中を見学できる観光用の風車もありました。入場料を払って中に入ります。 上に行くほど当然狭くなり階段も急ですが、最下層は意外に住み心地もよさそうです。 でもあんなでかい風車がまわっていると羽や歯車の振動と風きり音がうるさそうですが…。
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風車にはいろんな形があり、ほとんどは人が住めるようになっていましたが、小ぶりなものもありました。
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それにしても、この地区は平坦な湿原を歩くことになるので、2時間程度歩くことは全く苦になりません。 が、なにしろ風が吹きます。端から端までぐるっと歩いたので、結構この季節は寒い。
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運河には当然ですが、ところどころに橋が架かっています。自転車や犬を散歩させる人が通ります。 こんな橋を一つとっても、なかなか絵になります。 スケッチするつもりで道具も来ましたが、寒くて寒くて(笑)、歩き続けねば体がもちません
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運河沿いに、等間隔に並んでいます。安定的に吹く風をうまく利用し、広範囲に水をくみ出す工夫です。 北海からの無限の風を受けて排水を主な役割としていたこの風車、それは人間の知恵と水との戦いの歴史の象徴でありました。
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今も、オランダはまだまだ“水”と戦っています。 風車は使っていませんが、この入り口に水揚機があり、えらい勢いで廻っておりました。
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日本では、風力を利用して粉を挽いたり、水をくみ上げたりした歴史はありません。 たぶん、風が安定的に吹かない風土であったため、それに変わって豊富な水の流れを使った水車などが発達したのでしょう。 安定的な風ならば、現代の風車はエネルギー効率は約40%と非常に高いそうです。 そのせいか、欧州ではあちこちに風力発電を見ることができます。 何百年もかけ培ってきた風車の歴史、いまも脈々とこの地に流れているんだと、帰りのハイウエイーから風力発電の大きなプロペラを見ながら帰途につきました
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欧州の風力発電が全体供給量に占める割合は多いところで10%超え(日本は1%未満)!オランダは今は数%ですが、将来は全量風力で賄うとの意見!?も、その心意気に“風車の国 オランダ”の意気込みを感じます

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