アルザス

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■2008年8月3日(土)アルザスに一泊しました。
アルザス!名前はしっていましたが、こんなに美しい地方だとは驚きました。

フランスの東のはずれ、ライン川を挟んでドイツと隣接するこの地は、アルザスワインで有名です。
フランスにありながら、住人はドイツ系がほとんどで、言葉はドイツ方言のアルザス語、ドイツ文化にどっぷりはまった地域です。
宿泊したのは最大の都市、ストラスブールです。

古い町並みは、写真の様に、木骨組の漆喰固めのドイツの建築様式が多くみられます。

この地方、かつては神聖ローマ帝国の領地で、鉄鉱石や石炭の産出地であったことから、17世紀から第二次大戦までドイツとフランスの領土争いが何度となく行われ複雑な歴史を経て現在に至っています。第二次大戦ではナチスドイツにも占領されている。(学生時代そういえば習ったなあ)

私が個人的に思い出すのが、 「最後の授業」(1873年月曜物語の一部)です。
晋仏戦争でフランスが負け、ドイツ領となってしまします。
とある少年が遅刻をして教室に駆け込みますが、先生は怒りません。
その日が最後の授業だったのです。最後の授業というのは、「フランス語」の最後の授業なのです。
先生はフランス語の優秀さを熱く生徒に語ります。
最後はプロシア兵のラッパの音が遠くから聞こえてきて、授業が終わるというストーリーでした。
 その物語の先生が熱く、自国の言葉の大切さを語るその場面が挿絵入りで、とても印象に残っています。
今思えば、ほとんどがドイツ系住人のはずなのに、なぜ生徒にフランス語を教えているのか相当違和感のある物語です。
(1985年以降の教科書でにはのっていない。理由は言語的多様性を否定する物語だからだそうです。)





そんな複雑な歴史を持つこのアルザス、南北にワインロードなるブドウ畑の丘陵地帯を縫う用に走る田舎道があります。ワインロードと呼ばれています。
この道、途中いつくかのかわいい村やワイン醸造所などを通っていて、景色を見たり、ワイン試飲をしたり、土産を買ったりできたりして、たいへん楽しくすごせる界隈です。

その村々に、「花の村」(フランスにある“美しい村100選”の類)なる村も点在します。
これがまた、小さな村で花で村中に飾ってあって、一つ一つが個性的なのです。

そんな村の一つ、リクヴィルという村を訪れました。
本当に小さな村でメインストリートは数百メートル、しかし、ワインやお菓子などの土産やいい感じの飲食店が軒を連ねたいへんいい感じです。 看板もいい味を出しているお店がたくさんあります。

この村は特に、戦火からも幸い免れ、古い町並みをそのまま残しているようです。


のワインロード、アルザスの南北間170kmの丘陵地帯をゆっくり上ったり下ったり、東の村へ行ったり右の村へ行ったり、のんびりと続いています。
私はスイスへの途中でしたので、たぶん20〜30kmぐらいしか走りませんでしたが、それではあまりに勿体ないと思わせる道です。
日本でも○○ロードという道は数知れず走りましたが、名前負けのところが多い昨今、この道は絶対お奨めです。
ドライブ良し、村の散策良し、もしかしたらトレッキングしても良いかもしれません。
アルザスワイン(白ワインが有名)を買ったのはいうまでもありません。
妻が翌日、ほとんど一人で飲んでしまいましたが・・・。(笑)












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