一人山歩き

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■私版「山がくれた百のよろこび」20■

山は不便だ。それも、一人で歩いて、なにがおもろい!?
そもそも、食料も水もない。トイレもない。道はないようであるが未舗装、標識はめったにない。 何時間も時には何日も話す相手がいない。不便、極まりない。

突き動かすのは、小さな冒険心。 少年の頃、探検した秘密基地のわくわく感。
昔、親友の家が薬局で大きな倉庫に段ボールがたくさんあって、それで遊んだ。
段ボールトンネルで道をたくさんの道を造って、組み立てて、つぎはぎだらけのその道をごそごそ四つん這いになって進む。
時々、穴をあけて覗いてみる・・・わくわくドキドキする、親から離れて心も体も自由な「冒険時間」。

一人で山を歩く。 すきな時に歩き、すきな時に立ち止まり・・・心も体も自由な時間
独り言ち「あぁ」と感嘆するほどの美しい風景!
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深い森を離れて川辺で休憩した時に見えた巨大な山、登山道をトラバースした時に現れた圧倒的な紅葉の谷、新緑の森で大きく深呼吸した時の身体へ染み入る空気、そろそろ腹減ったと座った大木の下に咲く美しいサンカヨウ、ガサガサと音がして突然猿が出てきた時にビビった鼓動

そんな一つ一つに心を動かされる、わくわくドキドキ。 幼き頃の冒険心にやっぱり似ている。 時に、一人歩きは楽しい。
分かってくれるかなぁ
2020年晩秋 [記]

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