植物は二酸化炭素を吸収して温暖化を防げるか！？
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■ＣＯ２吸収と炭素貯蓄■
IPCCの第６次報告書が発表された。2021年8月。
産業革命以来、空気中の炭素量はどんどんたまって２億４０００億トン、あと４０００億トンしか溜めれないそうだ。
地球の気温が２０１５年比で１．５度に抑えるには２０５０年にカーボンニュートラル(＋−ゼロ）にしなくてはならない。正しく対応しないと４．４度の上昇になるらしい。
産業革命からすでに約１℃上昇、今回の報告は「人類の活動が温暖化に影響したことは間違いない」と断定している。
季節や日々の寒暖差を考えると、１．５度ってたいしたことがないと思ってしまうのは素人か、
１．５度と２度では、大違いで異常気象の頻度（洪水、熱波、台風などなど）が大きく変わる。
でも、やっぱりなんだか難しい。
植物をもっと増やして二酸化炭素を吸収させればよいではないか・・・と素人は思う。
そもそも、人間活動がどれだけＣｏ２を出して、植物がどれだけ吸収しているかを知らない。
NTT Beyond Our PlanetというHPに分かり易い図があった。IPCC第５次評価報告書をベースに概要を模式図にしてくれている。
驚いたのはＣｏ２は、人類の活動量より土壌や海洋からの排出量がけた違いに大きいってこと。これにはビックリ。
人間活動は、３２６．３億トン/年、海洋(プランクトンなどの呼吸）は２８７４．７、陸上（微生物の呼吸など）は４３５２．３億トン/年と桁が違う。
同時に海洋と陸上の吸収量も当然にけた違いに多い。
特筆すべきは、森林のＣｏ２吸収量が４５１０億トンと全体吸収量の約６０％にも達していること。
海洋と陸上で吸収しきれない１６１．６億トンが大気に残留して、温暖化が進むとになる。
人類としては、産業革命以降、この人間活動によるＣｏ２が激増により大気に溜まり温暖化が進み、なんとかすべくカーボンニュートラルゼロ活動・・・ということか！！
素人的にはたくさんの疑問が湧くが・・・きっとなにか答えはあるだろうが列記しとこう。
１．海洋や陸上の排出量をまず減らしのが先決ではないか？
２．海洋や陸上への吸収能力を上げれば良いのでは・・・これは二酸化炭素を採取して地中に埋める方法が検討されているようだが、どうだろう。
３．冒頭で語った、大気には４０００億トンしか余剰がないとすると、４０００÷１６１．６＝２４．７５年・・・か！？ あと四半世紀で満杯ってこと！？
４．そもそも、反対論者がいう「大気中の二酸化炭素濃度は０．２％に過ぎない」のに対象の増減で温暖化の影響はあるのか！？
ということではあるが、世間では二つの作戦が良く出てくる。Ａ作戦：「人間活動のＣＯ２(全体排出量４．３％」を減らすこと…できる所からやるってことか。
Ｂ作戦：「森林の吸収量(全体の６０％）」を増やすこと・・・これは統計的にも合理的な方法かと思う、の２本柱。
前者は巷で良く語られるので、森林インストラクター/グリーンセイバーとしては、森林の吸収能力を増やすことを考察したい。
まず、大前提として知っておくことは、「植物を植えてもＣＯ２は減らない」(２０１６年 更科功先生 コラム）ということ。
超マクロ視点で見れば、光合成は「Ｃｏ２→Ｏ２＋Ｃ」で二酸化炭素を吸収するが、生長が止まり枯れて土に還り微生物に分化され「ＣＯ２←Ｏ２＋Ｃ」と元に戻る。＋−ゼロ。
ただし、この計算式には石化した植物が含まれてない、木材として貯蔵すれば炭素固定ができるはずだが。超超マクロ視点で先生はみているのだろう。
そして、すでに１兆５０００億トンが地下にあるらしい。そんなにあるんだとそれはそれで驚き。
そもそも、この化石資源を燃やして使っているので、バランスが崩れて、地上のＣｏ２が増えている。
ちょっと乱暴な計算をすると(笑)
スギ４０年生が木材として炭素固定を２．４ｋｇ（＝０．００２４トン）できるらしい(林野庁ＨＰ)。
だったら、どんどん植えて増ふやせば良い。スペースがないなら材木として使えば良し！
現在、年間の余剰Ｃｏ２が１６１．６億トン、１６１．６億/年÷０．００２４トン/本＝６,７３３億本！？を年々増やせば良い計算になる。
そんなことが出来るのか！？ 現在の世界の樹木本数は３兆４０００億本(２０１５年科学雑誌Ｎａｔｕｒｅ：幹回り１０ｃｍ以上）だ、そうか五分１を年々増やさねば・・・。
世界の人口は７６億人だから、６,７３３億本を７６億人で割れば・・・８９本/人毎年植えれば・・・４０年後にはカーボンニュートラル・・・！？？？？？
そんなことは出来ないので、余裕のある人 全人口の１０％とすると・・・一人当たり８９０本を植えねばならない。
がんばれは意外にできるぞこれは！ できるか！？日本は杉を１５００万本/年植えているらしい・・・一人当たりだと０．１本か・・・難しいか・・・。
ここで諦めてはだめだ、もっとダイナミックに樹木を増やそう！
さあ、カーボンニュートラルに向かってＧＯ！
２０２１年８月１５日 <記>
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