鳥とは何者なのか!?

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「ARC'TERYX」…カタカナ表記だと「アークテリクス」…どこかで見た事あるデザイン…日本語だと「始祖鳥」
最近お気に入りのアウトドアブランのロゴになっている。
"恐竜が始祖鳥を通して鳥類へと進化していったように、アークテリクスは「アウトドアにおける人類の進歩に役立ちたい」という思いをテーマ"にしているらしい。
始祖鳥は1憶5000万年前(ジュラ紀)の化石が有名で、大きさはカラスと鳩の中間、頸はトカゲ、長い尾と前足に爪、口に歯が生えており、体つきはまさに爬虫類によく似ていた。(弥富野鳥園 解説)
現時点では、始祖鳥は本当に空を飛べたのか? 鳥類の始祖か?など学説が諸説あるが、近い仲間であることは違いない。

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始祖鳥は鳥の仲間ではあるが、この種は絶滅したが有力説。
さて、鳥類に翼が発達した理由、
爬虫類、恐竜が栄えた時代、なんらかのディスプレイなどに使うようになり翼が進化したのでは、地上にいる方が楽なのに、他の恐竜から逃げる為にそれを利用して、飛んだのではないかと言われている。(NHK子供科学電話相談2021年:海道大学総合博物館 小林先生)
「空を飛べる」という進化は、道具の助けを借りて飛ぶことが出来るようになった今でも、人類の憧れの機能だ。
そんな鳥の観察は、地形、地質・植物や地上動物に比べれば たいへん難しい。
「さえずり」は確かに美し、「姿」も美しく可愛いが、なかなかその姿をじっと観察できないのが難点。
「さえずり」から聞きなしで鳥を分かるのも興味深いが、「姿」をじっくりと見ないと、なかなか興味が湧かない。かといって、双眼鏡でどっしりと構えて観察する気構えもない。
山を歩けば、鳥に当たる・・・訳であって、ちょっとだけ理解を深めたい。

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鳥類は 「古顎類(5目:ダチョウ目/キウイ目など)」と「新顎目(35目)」に分かれる。
「カンムリワシ」タカ目タカ科カンムリワシ属 :天然記念物…視力2.0の息子が石垣島をドライブしている時に見つけた。貴重な写真!?
食物連鎖の頂点にいる鳥、食性は動物色で特にヘビを好む。
樹木の枝にとまり地上にいる獲物を探している。
車を止めて、写真を撮ろうとちょっとずつ近づいても、微動だにしない。眼中にないのか。
背筋を伸ばして、胸を張るその姿は威風堂々という言葉がピッタリ。
めちゃめちゃカッコ良い。

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「ウグイス」スズメ目ウグイス科ウグイス属:暑い夏、能郷白山の尾根道で撮影。
笹ヤブにいてなかなか姿を見せない印象があったが、見晴らしが良い枝先に泊まって元気に鳴いていた。雌が恋しくなったか(笑)
「日本三鳴鳥(+オオルリ/コマドリ)」、「留鳥」の代表。留鳥とは一年中この地にいる鳥。夏や冬に移動するのは「渡り鳥」と呼ぶ。
スズメ目は人間に最も身近な種類で、鳥類1万400種の内、約6200種もある。半分以上! 

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「ヤマガラ」スズメ目シジュウカラ科 …尾張の裏山にいる「留鳥」、山雀と書いて、ヤマガラ。
「ツツピー、ツツピー」とシジュウカラよりゆっくりとさえずる。
日本では小笠原諸島を除き、ほぼ全国に分布し、留鳥として繁殖。広葉樹林、殊に常緑広葉樹林の林を好み、東・北日本よりも西・南日本に個体数は多い。(サントリー日本の鳥百科)
ウグイス同様に、家の窓をあけると年中聞こえてくるほどの身近な鳥。雌雄同色、腹と背中がレンガ色(日本の野鳥)が濃い。
家の窓を開けると山側から聞こえてくるのは、ウグイスかヤマガラが多い。それほど身近な鳥。

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「コゲラ」キツツキ目キツツキ科…尾張の裏山にいる「留鳥」、日本で最小のキツツキ。
鳴き声に特徴はないが・・・木をドラミングする音で気が付く。
枯れ木に穴をあけて営巣する。まさに、キツツキ。雌雄同色。
八ヶ岳で頭が赤い大きなキツツキのオオアカゲラを見たことがあるが、それに比しても小さく そして可愛い。
白と黒のヨコシマがハッキリしていて一度見たら忘れない。 

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「ベニマシコ」スズメ目アトリ科、冬に尾張の裏山の枯れたセイタカアワダチソウがある平地で撮影。カメラマンが沢山いたので、教えてもらって撮った。画像は悪い。
「渡り区分(=渡り鳥)」は「漂鳥」で季節で日本の棲む場所を変える。この鳥は北海道で繁殖し、秋冬は本州以南に移動する。(日本野鳥の会HP)
渡り区分はほかに「夏鳥(ツバメ/ホトトギス/カッコウ等)」「冬鳥(ガン/カモ/ツル/ハクチョウ等)」「旅鳥(シギ/チドリ等)」がある。
雄はほんのんり紅色で印象に残る鳥。ツバメ意外の渡り鳥を初めて意識した鳥。

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「ライチョウ」キジ目キジ科…南アルプスの仙丈ケ岳、標高3000m辺り。高山に生き残った氷河期の生き残り種、特別天然記念物。
高山帯をよく歩く人にはお馴染みの鳥、数は少なったとは言え、南アルプスや北アルプスで何度か見た。
キジ目はずんぐり体系で足が太く飛翔能力はそう強くない。地上型が多い。
ライチョウもそうだ。ハイマツ帯に生息して、朝夕や悪天候時に開けて場所に出て採食する。雄はアイラインが赤い、冬は冬毛で真っ白になる。
繁殖期の雄は縄張りと天敵の見張りで日中でも見晴らしの良い岩に上がる(ヤマケイ日本の野鳥)らしい。この写真なんかそれか。
ライチョウは最も寒冷な地域に生息して、日本が南限。
2万前の氷期にロシアから南下してきて定着して、暖かくなると北へ戻ったのだが、垂直方向に逃げたライチョウが現在高山にいる…故に氷河期の生き残り。
進む温暖化、天敵の増加などなどで個体数が2000と減少傾向にあり保護活動が盛んだ。それが自然の摂理にあっているのか・・・考えさせられる。
高い飛翔能力があれば、高山に閉じ込められることなく水平移動して逃げれたに違いない。

生き物は多種多様な遺伝子を残し、自然選択の中で現在の種がある。
多くの鳥は飛翔能力がある・・・これは人類憧れの能力。環境変化に合わせて自力で移動できる力は大きい。
始祖鳥は途絶えたが、その仲間は種類が増えている。脊椎動物の中では断トツに種類が多い。
きっと鳥から学ぶことは多い。
2022年6月25日[記] 7月9日[改]

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